Gメールなどから定期で送信をする場合もあるかもしれません。Gmailが自動送信で定期的に送ることができれば業務効率化にもつながりますよね。Google Apps Script(GAS)にはメール自動送信の機能があり、プログラムコードをGASでつくることでGmailの操作が手をかけずに行うことが可能です。今回は、GASで自動メール送信する方法やGmailに下書き作成をするやり方などをご紹介します。
メールの自動送信をGASでというのがどのような仕様なのかが気になるかもしれません。Google Apps Script(GAS)でメール自動送信ができるのは、Googleが提供しているクラウド上のサービスを使っているからです。GASにはGmailにアクセスでき自動送信するために必要な、宛先・件名・本文の内容を予め指定することができます。Google Apps Scriptで メールを自動送信するスクリプトを1回書いておけば、時間を決めてGメールを定期送信したり、特定の操作をきっかけに送信したりすることも可能です。人が手を動かさなくてもメールを送れるのは業務効率化の上でも活用したい仕組みでしょう。
GASで自動メール送信をするには、どのようなプログラムを作れば良いのでしょうか。Gmailを自動送信するスクリプトは、以下のような関数を使って宛先・件名・本文を指定し、シンプルなコードで動作させることが可能です。GASでのGmailは定型文を繰り返し送りたい場合に便利でしょう。GASでのメール送信はGmail以外もOKであるため、報告やアンケートの案内などで、毎回手作業をしていた処理を自動化できます。
function sendEmail() {
GmailApp.sendEmail("宛先", "件名", "本文");
}
GASでGmailを下書きにすることで、いきなり送らずに内容を確認したい場合もあるかもしれません。GASでメールの下書き作成の機能を活用すれば、送信前にチェックが必要な内容でも、うっかりミスを防ぐ仕組みがつくれます。メールの自動送信のGASから変更するのは先ほどのコードの一部分のみです。GmailApp.sendEmail と書かれている部分を GmailApp.createDraft にしましょう。この createDraft メソッドは、送信はせずにGmailの下書きフォルダに保存します。送信者があとから確認して手動で送ることができるため、「いきなり送るのは不安…」という方でも安心して業務に組み込める仕組みといえるでしょう。
function sitagaki() {
GmailApp.createDraft("宛先", "件名", "本文");
}
GASのメール送信をトリガーによって自動にできます。たとえば毎朝9時や、フォーム送信直後など、希望のタイミングに応じて設定すれば、定型業務を大幅に効率化できるでしょう。GASのメール送信の時間指定の処理は、スクリプトエディタから「現在のプロジェクトのトリガー」を選び、「GAS」「メール」「トリガー」の実行タイミングを分単位で設定することで実現可能です。毎週金曜日にアンケートが付いた内容を、Gmailで自動送信するなど定期で発信したい場合などに活躍します。こうした仕組みを活用すれば、手作業のミスや漏れを防げるだけでなく、日々の業務をよりスムーズに進めることができます。
GASではGmailのCCやBCCの設定も行うことが可能です。GASでCCをメールに入れるには、GmailApp.sendEmail()関数にオプション引数を使います。(“宛先”, “件名”, “本文”の後ろ側に{}を加え、その中に『cc: “CCで送りたいメールアドレス”』を入力しましょう。また、GASでメールにBCCを入れる場合は、「cc」のところを「bcc」に変えるだけで完了です。
GASのメール送信では送信元の名前を別のものにしたいこともあるかもしれません。GASでメール送信の送信元を変更することそのものは可能ですが、いくつかの条件があります。まず、Google Workspace送信元アドレスを「エイリアス」として登録する必要があります。そのうえで、GASのコードにfromオプションを指定しましょう。ただし、この方法が使えるのは送信元のアカウントに「なりすまし防止」の設定(SPF/DKIM)がされている場合のみです。使い慣れていない段階では、エイリアスの追加を確認するか、そもそも送信しても問題ないアカウントを作成して実行することをおすすめします。
GASで予約して送信ができれば特定の時刻にメールを送りたいときに非常に便利ですよね。GASではGmailの送信予約を設定することで、指定のタイミングで自動的にメールを送ることができます。ScriptApp.newTrigger()関数を使って、日時トリガーを登録し、所定の時刻にメール送信関数が動くように設定します。トリガー設定と似ていますが、直接コードに作ることで業務の自動化を一気に進めることが可能です。特に、忘れがちな連絡を事前に仕込んでおけるのは忙しい中で助かるでしょう。
今回は、GASでの自動メール送信についてご紹介しました。Gmailの自動送信は定期メールの配信などに役立ちます。また、GASではメール送信の送信元を変更したりBCCやCCの設定を変えたりすることも可能です。GASでGmailをつかうときにはトリガーや送信予約を組み合わせることで、人の手を介さずに業務フローを整えることができるため、目的に応じて動きを実現していきましょう。最後までお読みいただきありがとうございました。