スポンサーリンク

若者は政治に無関心?調査でわかった大学生が選挙に行かない本当の理由、投票率10代/20代

学び 小学校・中学校・高校・大学 受験情報


選挙にいかない若者が多く、投票率が10代や20代で低いと聞いたことがあるかもしれません。若者が政治に無関心だとの声もありますが、実際に調べると意外な理由も判明しました。今回は、10代や20代の選挙での投票率と、調査でわかった理由などをご紹介します。



◎10代・20代など若者の選挙での投票率は?世代別・年代別の投票率で比較


若者の政治への関心を示す指標として、若者の選挙での投票率が挙げられます。年代別の投票率を見てみましょう。以下のグラフでは、過去の衆議院議員選挙・参議院議員選挙での年齢別の投票率を10歳ごとに分類し、世代別ではどの程度の投票率なのかを推移とともに表しています。なお2016年に改正の制度が初施行された2017年以降に出てきているのが、18歳と19歳が含まれた10代の投票率です。


年代別での投票率を比較した際に、20代は他の年代と比べると圧倒的に下にあります。2016年に改正の制度が初施行され、2017年の衆議院議員総選挙でに初めての投票となった10代の投票率はそこまで低くはありませんが、話題性が落ち着いた2019年の参議院議員選挙では20代同様に投票率が伸び悩みました。18歳と比べて19歳では10%以上差がある(下がっている)指摘も挙がっています。高校では模擬投票の授業があり、学校に投票所を設けるなど、選挙を知る取り組みがあることは一因かもしれません。衆議院議員選挙と参議院議員選挙の投票率の推移に関しては、こちらの記事でも詳しく触れていますので、併せて参考にしていただけますと幸いです。



◎大学生に質問、選挙に行かない理由は?若者が政治に無関心は本当なのか


投票率を見る限り、若者は政治に関心がないと判断されても致し方はないかもしれません。しかし、「選挙は住民票を移してないからいけない」との声も聞いたこともあり、本当に関心がないのかを大学生に調査しました。具体的には、「今年行われる国政選挙に対してどのような行動をとるか」を選択肢で提示し、最も近いものを選ぶ形式で集計しています。また、一部の回答に関してはその理由も訊きました。


こちらが調査の結果です。「必ず投票します。」と答えたのはわずか37.5%にとどまり、先ほど触れた世代別での投票率の20代の値に近い数字になっています。「投票したいけれども、事情があり投票できません。」が26.8%、「迷っています。」が19.6%、「投票する予定はありません。」が10.7%と続きました。その他には「そもそも選挙があることを知らなかった」「地元に帰るタイミングがあれば」「京都から広島に投票する元気があれば(詳しく訊いたところ「遠いので投票できない」と)」などの回答が出ています。


●若者は投票に行かないのか、それとも…


ここで気になるのは、「投票したいけれども、事情があり投票できません。」が26.8%、つまり4人に1人も存在することです。この回答をした方は「選挙に行けない」と答えており、投票するつもりはあることを意味します。更に、その理由を質問したところ、ある方法を知らないために投票を諦めていたことがわかりました。


簡潔に言えば、「選挙は『投票日』に『地元』でするものだ」と思い込んでいるために「選挙にいかない」選択をしていたのです。行けないから諦める選択を続けるといつしか行かないことが習慣となり、投票率の低下には歯止めがかかりません。「選挙は『投票日』に『地元』でするものだ」という無知によって投票を諦めることを減らすために、ここからは、理由として多かった回答と、その解決策をみていきます。



◎参院選・衆院選の投票日に選挙に行けない場合でも投票できる方法:期日前投票制度


「投票したいけれども、事情があり投票できません。」「迷っています。」と答えた方に理由を訊ねたところ、主に2つの回答がありました。ひとつめは、「選挙の投票日に別の予定があるため」です。参院選や衆院選には投票日が指定されていますが、用事が被っていて選挙に行けないこともあるかもしれません。忙しい大学生などは、日曜日にバイトやイベントの予定が入っていることも多いでしょう。しかし、参院選・衆院選は、投票日に選挙に行く必要はないのです。


当日に投票できない方のために、指定の日時より前もって投票を済ませられる仕組みに、期日前投票制度があります。公示日から投票日前日までの期間であれば、特定の場所に行くことで投票が可能です。しかも、住民票がある選挙区によっては投票できる場所が投票日よりも増えるなど融通が効くかもしれません。期日前投票制度の使い方・持ち物・注意点などを以下の記事で詳しくご紹介していますので、参考にしていただければ幸いです。



◎参院選・衆院選で地元に帰る必要なし、大学生も下宿先から投票できる:不在者投票


「投票したいけれども、事情があり投票できません。」「迷っています。」と回答した方に理由を訊ねたところ、もう一つ多い答えが、「住民票が地元にあるから」でした。地元に戻って投票しようとすると、移動を含めると数日かかることもあるかもしれません。特に、感染症が蔓延している状況では、余計に帰省しづらいでしょう。しかし、場合によっては住民票を移してないとしても投票できる方法があります。


大学生も下宿先から投票できる制度として知っておくと便利なのが、不在者投票です。住民票のある地域の選挙管理委員会に投票用紙を郵送し、一票として入れてもらうことで、離れた地域からでも投票が認められることがあります。帰省をするのが難しい場合には利用されると良いでしょう。手続きの方法や注意点は、こちらの記事で詳しく触れています。



◎まとめ


今回は、年齢別の投票率から若者の数値に触れ、調査結果から見える理由と解決策をご紹介しました。若年層の投票率が10代も含めて低い理由は、単に「選挙にいかない」と決めているだけではなく、「選挙は『投票日』に『地元』でするものだ」と思い込んでいるために諦める事例が少なからずあることが挙げられます。しかし、ご紹介したように投票日以外に投票する方法や下宿先からでも投票できる方法はありますので、もしご存じでない方が周りにいらっしゃるようであれば、共有していただけますと幸いです。最後までお読みいただきありがとうございました。

次回:どう投票したら良いのかがわからないなら⤵


コメント

タイトルとURLをコピーしました