大阪から京都まで観光やお出かけの際には、JRなど電車を利用する機会もあるかもしれません。どれを利用すると料金が安いか、新幹線と比較するとどちらが便利なのかは把握しておきたいですよね。今回は、JR大阪から京都まで向かう際の快速と新快速の違いと、特急などとの時間や料金の比較をご紹介します。
大阪駅から京都駅にアクセスできる在来線では、普通電車の他に、新快速や快速電車があります。どのように違うのか、大阪と京都の間の所要時間や運賃などを比較してみましょう。
大阪駅から京都駅へ向かうときの快速の停車駅には2種類あります。1つ目は、大阪⇒新大阪⇒茨木⇒高槻⇒長岡京⇒京都で、始発電車から朝のラッシュ時にかけて採用されている停車駅です。時刻表には「快I」または「快L」と表記されていますが、平日ダイヤは大阪7時30分発・土日祝日ダイヤでは大阪6時台発までの電車のみのため、通勤利用でなければ乗ることはあまりないかもしれません。
2つ目は、大阪⇒新大阪⇒茨木⇒高槻⇒島本⇒山崎⇒長岡京⇒向日町⇒桂川⇒西大路⇒京都という停車駅の快速電車です。朝のラッシュ時から終電の大部分の電車に採用されています。時刻表には「快G」または「快H」と表記されており、駅での電光掲示板の表示や放送では「停車駅は、新大阪・茨木・高槻から各駅」と案内される点を押さえておきましょう。
他方で、大阪駅から京都駅までの新快速の停車駅は、大阪⇒新大阪⇒高槻⇒京都と一気に少なくなるのが特徴です。この違いがどの程度の差になるのか、次の項目でみていきましょう。
快速を大阪から京都まで利用する場合の所要時間は、平日は41.5分ほど(41分から44分で41.2分が多い)で、土日祝日は43分ほど(41分から45分で大部分が43分)です。早朝時間帯の、島本・山崎・向日町・桂川・西大路の各駅を通過する快速電車は、平日は34分から38分・土日祝日は33分から35分で京都駅まで向かえます。
一方で、途中の停車駅が新大阪・高槻のみの新快速の所要時間は、29分ほど(28分から30分だが、ほとんどが29分)です。早朝時間帯の快速と比較すると1.22倍・通常の快速と比較すると1.45倍速く京都方面に向かえます。実際、新快速電車はJR京都線の途中(多くは島本~長岡京の間)で快速電車を追い抜くことが多いです。大阪駅で新快速よりも6.7分早く出発する快速があれば、京都には後の新快速が先に着きます。できるだけ早くアクセスしたい場合には、快速を見送ってでも15分おきには来る新快速電車に乗ると良いでしょう。
新快速電車がこれだけ速いと、料金で高いor安いの違いがあるのではと感じるかもしれません。しかし、実は乗車券は在来線では共通で、大阪と京都の間の運賃は570円です。このほか、新快速にはAシートと呼ばれる例外があります。JR西日本のAシートとは、新快速電車の1車両内に設定されている全席指定の有料座席およびそのサービスのことです。在来線普通車には初となる全席にコンセントがあるほか、Wi-Fiサービスもあり、840円の指定席券で確実に座れます。ただ、現時点で1日4本の運転のため、遭遇することはあまりないかもしれません。特急のように指定席を買いつもりがなければ、料金は変わらないと考えておいて問題ないでしょう。
ここまで見ると、快速よりも新快速を選ぶメリットが大きい印象を受けるかもしれません。しかし、新快速で最も懸念されるのは、非常に混雑していて、降車客の多い大阪駅でも席を確保するのが難しいことです。一方で、快速電車は通勤時間帯も含めてほぼ座れ、特に高槻から京都までは隣の席が空いてゆったりできることもよくあります。停車駅が多く、途中で後続の新快速に追い抜かれますが、時間が倍以上かかるわけでもありません。乗車人口の多いJR京都線では普通電車が別にあることから、停車駅は少なくなっており、競合の私鉄と比較しても引けを取らない速さでアクセスできます。3.40分はかかる京都方面へ混雑を避けて異動したい場合には、快速電車も検討されるのがおすすめです。
在来線には、普通・快速・新快速の他にも、特急があります。主な列車名は、サンダーバード・ひだ・スーパーはくと・びわこエクスプレスです。所要時間は、サンダーバードが26分から29分・スーパーはくとが27分から29分・びわこエクスプレスが29分・ひだが30分と、新快速とはほとんど変わりません。これは、新快速と走行している線路がほぼ同じで、通過駅も高槻駅が加わる程度のためです。特急によりますが、自由席が1220円・指定席が1740円・グリーン車が2490円ほどかかります。混雑は確実に避けられますが、各方面に向かう(特急サンダーバードは福井・金沢方面/特急ひだは岐阜・高山方面)わけではない場合は使いづらいかもしれません。
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また、速さ自慢の新快速が新幹線と勝負するとどうかもみてみましょう。大阪駅には新幹線が通っていませんので、隣の新大阪駅で新幹線に乗り換えます。料金の総額は、自由席1440円・指定席3270円・グリーン車3840円とさらに高額です。京都駅までの所要時間は、乗り換えのタイミングにもよりますが、26分ほどはかかります。1駅分では新幹線が大きくリードしているわけではありませんが、事故などによって在来線で運転見合わせが起こった際にどうしても早く行かなければならないときの代替手段としては利用できるかもしれません。
梅田から京都方面へは新快速でなくてもアクセスできます。代表的な路線は、阪急京都線です。梅田を出ると、途中まではJRと並走する形で最終的に京都駅よりは北側に位置する河原町エリアに向かいます。また、大阪駅からは南側になりますが、京阪本線も京都方面に向かう選択肢として押さえておくと良いでしょう。JR以外の路線で大阪から京都まで行く方法や所要時間および料金などの比較はこちらの記事で触れていますので、あわせて参考にしていただけますと幸いです。
新快速で大阪から京都方面に移動する際には、様々駅を通過しますが、比較的新しいものも多いのが特徴です。JR京都線には最近15年以内にできた新駅が3つあります。茨木駅~摂津富田駅間のJR総持寺駅・高槻駅~山崎駅間の島本駅・向日町駅~西大路駅間の桂川駅です。それぞれについて軽くご紹介しましょう。
JR京都線、京都から大阪までの間で最も新しくできたのがJR総持寺駅(じぇーあーるそうじじ)です。2018年3月17日の開業で、フジテック本社跡地付近に作られました。駅名募集で一番人気だった安威川(あいがわ:淀川水系の一級河川のひとつ)を抑えて選ばれ、南東側に阪急京都線の総持寺駅があるため初めてJRが付いた経緯があります。自治体が整備した駅前広場と、開業当初からあるホームドアが特徴的です。
京都府大山崎町から大阪府の高槻市までは、JRの営業距離が京阪神地域で最も長い場所(7.5km)でした。その間にある大阪府三島郡島本町に初めての駅として2008年3月15日に開業したのがJRの島本駅です。島本駅の北側は開業当初からのどかな田園風景が広がっていましたが、最近になって囲いがなされ、一気に開発で都市化が進められようとしています。
京都市の一番西側に位置するのが、2008年10月18日に開業した桂川駅です。当初はJR桂駅になる予定でしたが、阪急京都線との被りを避けるために名称を変更しました。元々工場のあった場所であり、再開発によって巨大ショッピングモールや企業の事業所などが立地しています。
今回は、JR大阪から京都に向かう際にどの電車が便利かについて、新快速・新幹線・特急などを比較してご紹介しました。所要時間・料金・座りやすさによって変わりますが、乗り換えなしでアクセスすることを考えると速さなら新快速・座りやすさなら快速の在来線の方が便利です。途中の駅にも様々な街が広がりますので、興味のあるところには途中下車されても良いかもしれません。最後までお読みいただきありがとうございました。
大阪より西側、三ノ宮方面のアクセス情報はこちら⤵
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