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内定者・内々定の就活生が気を付けたい囲い込みとは?見極め方とオワハラへの対処法

仕事・キャリア・就職活動


内定者の囲い込みがどのようなものなのかが気になるかもしれません。就職活動ではオワハラも含めなどに遭遇したときにどう対応すべきか事前に知っておくと安心ですよね。就活での囲い込みは内定前にかけてよくあるのが特徴で、対策や見分け方を把握しておくのが大切です。今回は、内々定の時期から気を付けたい囲い込みと就活でのオワハラとはどのようなものか、見極め方や実際にあったらどうするのが良いかをご紹介します。

◎内定者の囲い込みとは?就活(就職活動)で行われる理由・背景


就活での囲い込みとは、企業側が特定の就活生に対して、他の内定を得ないように意図的に仕向けることです。この背景には、内定をめぐる企業側の大きなリスクがあります。一つは、企業は採用にあたり多額の費用を使っていることです。新卒の採用のためだけに人事担当者を配属していることも多く、セミナーやインターンを開催する場合には人件費だけではなく会場代や交通費もかかります。就活ではエージェントを使っている方もいらっしゃるかもしれません。内定承諾を辞退されてしまってもエージェントに紹介料を支払う場合もあり、さらにコストが嵩みます。


就活生の囲い込みをする別の背景は、内定や内々定承諾を辞退されたときに採用活動を再開しなければならないことです。来年度の企業経営のために何人の新卒を採用するかを予算や事業と相談しながら決めているわけですから、「少なくても仕方がない」では済まされません。職業選択の自由がある以上、内定辞退は法的には問題ありませんが、採用承諾後に辞退されるのは非常にデメリットが大きいのです。


過剰な囲い込みがあったことを学生が大学の就職課に相談することがあれば、学校のその会社への信頼は大きく失墜します。大学と企業は連携してある程度の採用枠を確保している場合もあり、次年度以降の採用活動に影響があるかもしれません。また、最近はSNSでの暴露も簡単にできますから、1件の投稿で炎上し一般顧客も巻き込んで社会的なブランドが落ちることも考えられるでしょう。それでもなお囲い込みをするのは、先述のような企業にとっての大きな損失があるためです。

●内定承諾後は内定取り消しがほぼできない、就活を続ける側との違いがリスクに


囲い込みが起こる要因として、内定承諾後は内定取り消しがほぼできないことも挙げられます。就活で言われる内定とは『解約権留保付労働契約』とも言われる就職にあたっての労働契約の一つです。働くことを約束していることを意味し、就活で選考を突破したあるいは話し合いで決まった場合に、企業側から通知されます。採用されたことが正式に決まるものですが、解約権留保付きつまり契約を解除できる(なかったことにする)権利があるのがポイントでしょう。


企業側は、解雇が許される相当な理由がある場合にしか適用できません。内定承諾後に内定取り消しができる事例としては、就活していた学生が在学中に犯罪行為をした・SNSへの不適切な投稿があった・履歴書の詐称(嘘をついて内定をもらっていた)ことなどが挙げられます。また、企業の資金繰りの悪化による経営の圧迫や、事業転換による特定の事業部あるいは事務所の閉鎖などでも可能です。ただ、基本的に限られており「やっぱりやめた!」と理由なしには内定取消ができません。ちなみに、就活で私が内定をいただいた企業の通知書には、「犯罪・健康上の問題・留年(いずれも◎◎日から働くという約束を満たせないから)などの場合には内定を取り消す」と書かれていました。


一方で、採用承諾後の辞退を学生側からは特に理由もなくできます。就活では複数社から内定をもらうことは問題なく内定承諾後に就活を続けることも複数獲得してから辞退することも可能です。つまり「他の会社からよいオファーをもらったので…」が通用します。費用面も踏まえ、企業にとっては内定を出すこと自体が非常にリスクの高いものなのです。

◎内定や内々定など就活生の囲い込みが起こりやすい事例とは?食事などでの見極め方や対処法も


ここからは、囲い込みが就職活動のどのような場面で起こりやすいかを見ていきましょう。就活では自社に入社してもらおうと囲い込みをする企業が出てくるかもしれません。10月の内定前に囲い込みをする企業もあれば、内定を出してから入社までの辞退を防ぐ目的で囲い込みをする企業もあります。内定者への接触は、入社後にスムーズに社会人生活が送れるようにすることを目的としている場合もありますから、過剰に反応する必要はありません。どのように見極めるのが良いのか、早期選考・インターン・食事会の3つの事例をご紹介します。

●早期選考による囲い込みの事例とは?就活する側が押さえておきたいこと


早期選考による囲い込みは最近の就活ではよく行われている方法です。早期選考を行うことで、より優秀な人材を獲得できる可能性が高まり、入社までの期間により良い関係構築や準備を進めることができます。採用承諾後に辞退され、残り半年未満の短い時間で新たに選考をしなければならないリスクも、早めに内定を出せていると軽減されるでしょう。


問題なのは、早期選考で内定を出した後に、他の企業を受けさせないように仕向けることです。囲い込みの例としては、入社前研修として就活が本格化する3月や6月に長期インターン・セミナー・イベントを開催して出席を求めることなどが挙げられます。他の企業の説明会や選考会に日程をかぶせて参加できないようにするのが目的です。昔はホテルで長期滞在(囲い込み)させて、競合や他の企業と接触できないようにすることもありました。今でも極端な例では「他の会社に内定した場合には消滅する」などと言われることもあるかもしれません。


しかしながら、入社の6月前にあたる10月までは複数社の内定(正確には内々定)を持っていても何の問題もなく、内定承諾後に就活を続けることも可能です。他の企業の内定をもらったからと言って、上書き保存のように内定が消滅するわけではありません。気になる企業があれば内定承諾後も就活を続けることで、最終的にご自身が一番納得できる1社に絞り込んで入社すれば良いでしょう。

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●就活での囲い込み、インターンでの事例と見極め方


就活の囲い込みで行われるものの例でよく挙げられるのがインターンの開催です。インターンシップによって他社へ就活する時間を減らすのを目的としています。たとえば、週2回参加(勤務)を求められたとしたら、卒業に向けた学業と両立するともう他の企業を見ている余裕はないでしょう。また、競合の選考日程と敢えて被せることで、どちらかにしか参加できない状況を作る場合もあります。


また、極端な囲い込みとしては、企業がインターンシップに参加した学生を優先的に希望配属へ採用することを提示される場合もあるかもしれません。「入社前インターンに参加しないと希望の職種に就けない」となれば学生も焦り、藁にも縋る思いで参加しますから、企業の思う壺です。そもそも就活での入社前のインターンシップは、雇用契約が始まっていないため、参加するかは自由(任意)であり、拘束すること自体が異常とも言えます。


就活生としては、この囲い込みに乗せられないためにも、インターンの提案があった場合には、強制参加なのか・日程の調整は可能なのかを質問してみると良いでしょう。就活をする学生側(あるいは内定者)の事情を配慮する企業であれば、期間の変更や場所などを依頼すれば柔軟に対応してもらえるでしょう。特に選考の段階で採用の募集要項にインターンシップへの参加が明記されていないのに、「この日しかありません」「絶対参加です」などとあからさまに強制される場合は、囲い込みを目的としている可能性が高まります。もちろん、予定を調整して(他の選考などを諦めて)参加するのも一つですが、入社後も雇用者側の都合を聞かずに仕事や日程をコントロールする傾向の強い企業である可能性は高いでしょう。少なからずご自身の貴重な時間を費やすわけですから、それでもそこで勤務したいと思うのかを慎重に考える必要があります。

●就活の囲い込みの事例、食事に誘われたら…


就活での囲い込みでは食事が利用されることもあるかもしれません。就職活動に限らず、普段食べることのないような、豪華な食事をご馳走されると相手に対しては良い印象を受けますよね。また、企業の担当者に学生の悩みを親身になって聞いてもらえると安心しますし、入社後のイメージが拡がることでこれからの時間へのモチベーションも高まるでしょう。食事の場は、普段仕事や学業をする場とは異なり、より本音が出やすく、腹を割って話ができる機会ですから、良いことに使えばより信頼できる関係につなげられます。


▼こちらは私が就活をしていたときに、実際にインターンや食事会でもてなされた品々


問題は、この食事会が囲い込みを目的に企業が就活中の学生の不安定な立場につけこむ意図で開催されている場合です。内定者に対して食事会やパーティーが頻繁に行われると、就活生側も恩義を感じて内定を辞退しにくい状態になるでしょう。また、何度も食事に連れて行ってもらえると優遇されていると勘違いしてしまうかもしれません。学生との食事会に参加する社員は、ブランディングのために会社内でも外見が美しいと評判だったり、チームリーダーなど実績と知識が豊富だったりと、社内でも選ばれた人です。入社後にそのような社員と働いたり豪華な店に行けたりするかはまた別の話であり、ギャップには注意する必要があります。


社員との食事会が入社後も含めた良好な関係のために行われているのか、単に他の企業への流出や就活生の内定辞退を防ぐ囲い込みのために行われているのかは内定前でも内定後でもいくつかの方法で見極めることがおすすめです。対策としてまず考えられるのは、その会が必須参加かをたずねるということでしょう。先ほどのインターンの例よりももっとわかりやすいですが、強制参加の食事会などありません。何か他の予定に被せようとする囲い込みの意図が見て取れます。


また、食事会以外の機会を利用してその会社の本来の姿を少しでも把握することも有効でしょう。どれだけ優秀な企業でも、様々な社員がいます。実際のオフィスや事務所を見たときの印象が食事会とあまりにも異なる場合、誇張されて見せられているのかもしれません。興味のある企業から内定をもらい、入社を検討している場合は、一度内定者インターンや社内見学などができるかを質問してみましょう。業務そのものを肌で感じることにもなりますし、食事会に出席しているのとはまた違った印象の社員や企業の雰囲気がわかります。

◎就活の内々定の後によくあるオワハラとは?対処法も


過剰な囲い込みをする企業があったときに、内定辞退が簡単にできれば問題がないのかもしれません。しかし、その難しさの背景にはオワハラの存在があると考えられています。内々定の後の就活でよくあるオワハラとは、『就活終われハラスメント』を略したもので、企業側が就活を強制的に終わらせるように仕向けることです。これまでご紹介した囲い込みもその一種ととらえられることがありますが、さらに行き過ぎたものと考えておくと良いでしょう。たとえば、「最終面接で同時進行中の他の選考や内定を辞退する電話をかけさせられる」「自社の内定を辞退する場合には、親や大学に不利益を与えると脅す」などの事例が挙げられています。職業選択の自由が保障される中での立派な妨害・脅迫行為ですが、無知で内定を魅力に感じる就活生への盾として使う企業もあることを知っておく必要があります。

●オワハラがあったらどうする?就活する側ができる対応①


オワハラがあった時にどうするのかが気になるかもしれません。就活でオワハラに遭遇したときの対処法は以下のようなものが考えられるでしょう。一番良い対応はその場できっぱりと断ることです。「オワハラをするような企業には入社しません」と。最終的な目的が【会社とご自身がお互いにとって恩恵のあるwin-winな関係であり続けること】だと、就活あるいは内定を得てからも忘れずに持っておきたいものです。

●就活でのオワハラへの対策②


しかしながら、就職活動で切羽詰まっているときにハラスメントを受けると簡単には言えない状況かもしれません。オワハラの存在を他の人に相談しても根本的には切り込めないものです。そこで、就活のオワハラへの対策として、自衛のためにボイスレコーダーを持参して記録するのも方法の一つに考えられます。最近は携帯電話やスマートフォンでもカメラアプリが入っていますので、動画設定にすれば簡単に記録できるでしょう。発言内容を明らかな形にできますので、解決する際の有力な証拠なります。

●就活終われハラスメントの対策③


また、これから就活や選考に臨む場合には、オワハラの事例がある企業を受けないのも対策の一つです。就活経験者や内定獲得者への質問、「オワハラ 企業 一覧」などで検索して出てくるネットでの評価などから調べてみましょう。もちろん他の人の意見が完全に参考になるとは限りませんが、リスクがあるかもしれないと思って臨むのと全く知らないのとでは心構えが大きく変わってきます。また、エージェントを利用してそのようなリスクの低い企業を紹介してもらうのもおすすめです。事前に調べて受けないようにすれば、よりご自身に合った企業とのかかわりに限られた大切な時間を使えるでしょう。

自分が活躍できる企業に出会うために

◎まとめ


今回は、就職活動における囲い込みやオワハラがどのようなものか、対策なども含めてご紹介しました。内定した学生の囲い込みは、企業が行う活動で、内定者が辞退するのを防ぐ目的の行為です。内定辞退があった場合のリスクがあまりにも高いためにするわけですが、他の会社の選考を妨害するあるいは最終面接で他の内々定承諾を辞退させるなどの行き過ぎた行為はオワハラにもつながります。就活をする側としても、就活終われハラスメントや過剰な行動に振り回されないように、事例や対処法を押さえておきましょう。最後までお読みいただきありがとうございました。

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