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Excel/エクセルで足し算引き算の混合の方法|SUM関数・SUMIFでマイナス計算されない原因は?

Excelの画面:足し算と引き算の組み合わせ(混合)を計算する方法の例 Excel(エクセル)
図:Excelで足し算と引き算の混合計算を行う例。記事では直接入力・SUM・SUMIF・オートサムの使い分けを解説します。


Excelでは足し算引き算の混合を効率よく計算したい場合もあるかもしれません。エクセルの関数などで足し算引き算の混合でも簡単に集計できると、家計簿・売上−経費の集計・月次データの差引といった、エクセルでマイナスの足し算が必要な場面でマイナス合計をまとめやすいですよね。また、エクセルのsumなどでマイナスが計算されないために困るということもあるでしょう。SUMIFやSUMでマイナスは計算しないのはいくつもの原因があるのが特徴です。今回は、Excel/エクセルでSUMなどを使ったマイナスの計算や足し算引き算の方法、エクセルでマイナス計算できない理由で考えられることなどをご紹介します。


◎Excel/エクセルの足し算と引き算の組み合わせ(混合)


エクセルでの足し算と引き算の組み合わせの計算で最も簡単な方法として考えられるのは、直接入力することです。結果を入力したいセルをダブルクリックして、最初に『=』(イコール:[Shift]キーと[ほ]のキーの同時押し)を入力します。続けて数値を入れて、『+』や『−』を挟んで計算式を作っていきましょう。『+』は [Shift]+[れ]、『−』は [ほ] を押すと入力できます。

エクセルで足し算引き算の計算式を直接入力する例(=A1-B1+C1)




また、Excel/エクセルでの足し算と引き算の混合は、数値を直接入力するのではなく、セル番地を使って計算することも可能です。『=A1-B1+C1』のように、参照したいセルをクリックするだけで自動的にセル番地が入り、手間を省けます。Excelの足し算と引き算の組み合わせでこの方法を使うメリットは、式の内容が直感的でわかりやすいことです。特に初心者の方は、セルに書かれた式の意味を読み取りやすいでしょう。一方で、加減算の数が多くなると式が長くなり、途中で修正が必要になった場合に手間がかかる点がデメリットです。そこで、より効率よく管理できる方法を次の項目でみていきましょう。

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◎エクセルで関数を使った足し算引き算の混合:SUM関数のマイナス表示・マイナス計算


エクセルには足し算と引き算を混合できる関数はありませんが、SUM関数でマイナス表示を簡潔にできます。たとえば「D列からE〜H列をすべて引いて I 列に計算結果を表示したい」場合を考えてみましょう。

エクセルでSUM関数を使ってマイナス部分をまとめて計算する例(=D3-SUM(E3:H3)




通常であれば『=D3-E3-F3-G3-H3』と入力しますが、SUMでマイナス計算をまとめればExcelで『=D3-SUM(E3:H3)』と表現できます。エクセルの関数で足し算引き算の混合を整理できるため、式が見やすくなることがメリットです。また、範囲が変わっても修正が少なくて済む点も便利でしょう。一方で、SUMを使う形式に慣れていない場合、最初はなぜマイナス部分をまとめて足すのかがわかりにくいかもしれません。次の項目では、オートサムを使う場合の考え方を見ていきましょう。



◎オートサムでマイナスを含む合計を求める方法


オートサムはセル範囲の合計を一瞬で求められる便利な機能ですが、実はオートSUMでは直接の引き算は難しいです。SUM関数はマイナスも含めて選択したセル範囲にあるデータを足し算して合計する処理を自動的に行っています。そのため、引き算そのものは認識しないのです。


そこで、オートサムが認識できるようにマイナスを数値の部分に組み込むことで、引き算を足し算に変えられます。計算式で表すならば、『a-b』の形を『a+(-b)』とエクセルがマイナスの足し算をするようなものです。たとえば、負の値にしたいセルには『=−セル番地』または『=セル番地*−1』と入力しておき、プラス側のセルとまとめてオートサムで合計すると、エクセルでマイナスの足し算をするのと同じで、実質的に引き算と同じ計算結果になります。この方法のメリットはオートサムのスピードを活かしながら引き算をまとめて計算できる点です。一方で、負値を作るためにひと手間設定が必要になるため、数が少ない場合は普通に引き算したほうが早い場合もあるかもしれません。

エクセルでマイナス値を作ってオートサムで引き算を実現する設定例



◎Excel/エクセルでプラスマイナスの計算・集計を効率よくする方法(SUMIF・SUMIFS)


Excel/エクセルでプラスマイナスの計算を別々にしたい、マイナスだけ合計・集計したい場合はSUMIF を使うと効率的です。SUMIF は「条件に合う数値だけを合計できる関数」であり、エクセルでのプラスだけ・マイナスだけの集計や計算が簡単にできます。エクセルでマイナスとプラスの合計を別々に行うSUMIFを使ってまとめて引き算をする流れをみていきましょう。


今回使う関数の数式は、『=SUMIF(検索範囲,”検索条件”,計算するセル範囲)』です。エクセルでのマイナス合計を『=SUMIF(F3:F10,”<0″)』・プラスの合計セルを『=SUMIF(F3:F10,”>0″)』とし、最後に両者の差を求めましょう。

エクセルのSUMIFでマイナスだけを合計しプラスと分けて計算する例



この方法のメリットは、「大量のデータがあっても条件だけで自動集計できる」点です。また、条件を10以上や特定の文字を含む行などに変えるなどの応用性の高さも強みに挙げられます。一方で、検索範囲や条件の設定が誤っていると正しい結果にならないため、慣れるまでは注意が必要です。



●エクセルの動的配列でプラス・マイナスだけ合計・自動集計する方法


動的配列関数を活用すると、プラスとマイナスを自動で仕分けし、集計する作業を一気に効率化できます。特に FILTER 関数は、条件に合うデータだけを抽出して別セルに一覧として表示できるため、視覚的にもわかりやすい方法です。
たとえば行データF3:F20に数値が並んでいる場合、マイナスだけ抽出 →『=FILTER(F3:F20,F3:F20<0)』・プラスだけ抽出→『=FILTER(F3:F20, F3:F20>0)』としましょう。そのうえで、エクセルでマイナスだけ合計 →『=SUM(FILTER(F3:F20,F3:F20<0))』・プラスだけ合計 →『=SUM(FILTER(F3:F20,F3:F20>0))』とすれば、自動的に集計も完了します。この方法のメリットは、抽出から集計までが完全自動で、範囲が増えても式を書き換える必要がないことです。一方で、古いバージョンのExcelでは動的配列が利用できないため、環境に制約があるかもしれません。



◎エクセルでマイナス計算できない/されない/しない理由

●エクセルでマイナス計算ができないケースとは


エクセルでマイナス計算できないまたは結果がおかしい場合には、いくつかの典型的な原因があります。よくあるのは3つで、1つ目は数値ではなく文字列として扱われていることです。セルに数値が表示されていても、先頭にスペースがあったり「’」が入っていたりすると文字列扱いになり計算できません。2つ目は、セル内に不正な記号や全角記号が混ざっていることです。半角の「-」ではなく全角の「-」が使われていると、エクセルは引き算として扱いません。3つ目は、参照範囲の中に文字列・空白・エラーが混ざっていることです。SUM や SUMIF は文字列やエラーがあると結果が正しく返されないことがあります。特に文字列問題は初心者が最もつまずきやすい部分です。怪しい場合は、数値セルの左上に緑の三角が出ていないか確認すると良いでしょう。



●SUMIFでマイナスが計算されない主な原因


SUMIFでマイナスが計算されない場合、次のような原因が考えられます。まずは、検索範囲と計算範囲の位置がずれていることです。SUMIFは範囲の行数・列数が同じでないと正しく動作しません。次に、検索条件が文字列として誤解されていることです。「”<0”」のように、条件は必ず引用符で囲む必要があります。また、値が文字列扱いされている場合も数値として条件に合うデータとは判断できません。そして、データの先頭に見えないスペースがあると見た目ではわからないため最も厄介です。TRIMやVALUE を使って正規化すると解決できます。



●エクセルのSUMなどでマイナスを計算しない設定・データの特徴


エクセルのSUMやSUMIFなどでマイナスは計算しないのは、セルの表示形式が文字列になっていたり、データが全角で入力されている、通貨記号・単位が直接入力されているといった書式に起因することが挙げられます。エクセルがSUMなどを使ったときにマイナスを計算しない原因としてもう1つ考えられるのが、数値以外のものが引き算に入っていることです。エクセルでマイナス計算の対象となるのは数値のみで、空白(スペース)やエラー値(#N/Aなど)が含まれている場合も正しく集計しません。見た目は数値でも内部的には文字列のことが多いため、原因に気づきにくい点が特徴です。



◎まとめ


今回は、Excel/エクセルでプラスマイナス計算を正しく行うための方法についてご紹介しました。エクセルでの足し算引き算の混合は関数や直接入力、オートサムでマイナスを扱う方法など多岐にわたります。エクセルのSUMなどでマイナスが計算されない場合は、データが文字列化していないか、参照範囲が正しく設定されているかをチェックすると改善することが多いです。また、エクセルでのマイナス合計やマイナスの足し算がうまくいかない場合は、SUMIFやSUMがマイナスは計算しない状態になっていないかも確認するようにしましょう。最後までお読みいただきありがとうございました。

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