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パートにも有給休暇はあるのか?有給の条件/付与の日数表/金額の計算式

仕事・キャリア・就職活動


パートでも有給休暇はあるのかが気になるかもしれません。パートさんの有給休暇のことはパートでも有給休暇はありますか」とふとしたタイミングで聞かれることもあり、発生条件や計算は押さえておきたいですよね。パートに有給休暇はあるのかは労働基準法で条件や日数などが定められているのが特徴です。今回は、パートタイマーの有給休暇について付与日数や金額の計算、退職時の扱いなどについてご紹介します。

◎パートでも有給休暇はあるのか


「パートでも有給あるのか」がそもそも気になるかもしれません。パートさんの有給休暇のことは、聞かれたときにすぐに答えられるようにしておきたいでしょう。結論から申し上げますと、パートタイムでも年次有給休暇が付与される場合があります。有給休暇とはその年次の特定の労働日(仕事の日)に休んでもその日の給与が支払われる制度です。パートのようにフルタイムでなくても該当する場合があります。[パートではアルバイトの有給休暇の場合はこちら

◎パートの有給休暇の条件とは、労働基準法の第39条にあるパートの要件


「パートに有給休暇はあるのか」の問いに対して「場合がある」と曖昧な表現だったことにお気づきかもしれません。パートの有給休暇の条件などを定めているのが労働基準法です。第39条ではパートも含めた有給についての項目があります。一つ目は、入社日つまり雇い入れの日から6か月間継続して勤務していることです。ここでの継続とは仕事をしている意味ではなく、仕事が原因の怪我や病気で休んでいる場合や法定休業を取得した期間も含まれます。また、有給は全労働日の8割以上を出勤していること[計算は出勤日÷所定労働日数]も一つの要件です。パートタイマーの有給休暇で労働基準法で定められている前提条件がまず2つあると認識しておけば良いでしょう。


さらに、有給の発生条件としてはパートも含め、年間の労働日が217日以上または週5日以上あるいは週所定労働時間が30時間以上であることが挙げられます。これだけでは基準が高いため、もう一つ設けられているのが、労働日数が何日なのかです。週所定労働日数が1日以上または1年間の所定労働日数が48日以上の場合には、週所定労働時間が30時間未満であってもパートしている日数に有給休暇の比例付与がなされます。

●パートで有給がもらえない・有給休暇がないパートがいるのは違法なのか?


パートで有給がないという方もいらっしゃるかもしれません。「パートで有給がもらえないのは違法なのでは?」と思いがちですが、所定労働日数を下回るパートは付与する日数が実は明記されていないのです。つまり有給休暇がないパートがいても問題であるとは限りません。パートで有給ないと言われたのが2020の労働基準法が厳格化された後だったとしても、条件を満たしていないのが原因なのか、勤務先の問題なのかをを判断する必要があります。そこでポイントとなるパートの週所定労働日数とはどのようなものかについて、次の項目で見ていきましょう。

◎パートタイムの有給休暇日数を計算、パートにおける週所定労働日数とは


パートタイムの有給休暇日数を計算する際には、所定労働日数について押さえておくのがポイントです。パートの週所定労働日数とは、労働契約や就業規則で定められている労働の日数のことです。年間所定労働日数は[365日-年間休日(所定休日日数)]で計算でき、明記されていることもあるかもしれません。パートの週所定労働日数とは、この年間の数字を52で割ったものです。逆に言えばこの週あたりの数字を52倍すると年間の労働日に近い数字になり、パートの有給休暇の計算の参考数値として利用できるでしょう。

◎パートの有給付与日数はどのように計算できる?


パートの有給付与日数はどのようなものか、詳細や計算を見ていきましょう。年間の労働日が217日以上または週所定労働時間が30時間以上あるいは週5日勤務のフルに近いパートの有給休暇の日数は、初回は10日・2回目は11日・3回目は12日…と勤務年数に応じて徐々に増え、7回目以降は20日ずつで固定されます。有給休暇は使わなければ2年で消滅するため、最大保有日数はパートでも40日です。


週5日勤務ではないパートの有給休暇は、週あたりまたは年間での勤務数によって変動します。パートの有給は週4勤務のときには初回は7日・2回目は8日・3回目は9日…と有給休暇の比例付与がなされていることがわかるでしょう。週3日勤務のパートの有給は初回は5日・2回目は6日・3回目は6日…と出勤日が減るにつれて付与日数の増え方も緩やかになります。週2日のパートの有給は初回は3日・2回目は4日・3回目は4日…・週1パートの有給は初回から1日・2日・2日…です。
パートの有給の日数表

●パートで週20時間未満のときの有給は?


パートタイマーの有給の付与の計算は年間労働日数で求めることもあります。年間の労働日が169~216日・121~168日・73~120日・48~72日の4段階があり、初年度はそれぞれ7日・5日・3日・1日となります。


このとき、単純に「パートで週20時間未満のときの有給は?」という質問では日数が答えられないことにお気づきかもしれません。1日4時間のパートの有給日数であれば週4.5日ということになりますが、週3日でまとめて働いているならそれだけ少なくなります。パートの有給休暇では週20時間ではなく週4日といった労働日数が付与日数に影響している点を押さえておくと良いでしょう。

●パートの有給休暇は?週15時間未満のときの例


パートの有給休暇は週15時間未満の場合でも週の所定労働日数または年間の所定労働日数によって決まります。そのため、パートで単純に時間が短いからと言って有給が少ないとは限りません。たとえば、1日3時間ほどのパートであれば有給は週5日のものです。また、1日5時間ほどのパートであれば週三日の有給の基準が適用されます。

◎パートに有給を付与するタイミングは?


パートに有給を付与するタイミングがいつなのかも気になるかもしれません。年次有給休暇を付与するタイミングは正社員と同様にするのが一般的になっています。パートの有給休暇の条件としては、雇用が始まってから半年が経過していることです。ただし、これは最も遅いものであり、6か月を待つことなく有給が発生するタイミングを入社と同時にするのも問題ありません。この場合は、入社した時点で「8割以上の出勤条件」は満たしているもの(全て勤務したこと)として算定されます。また、年次有給休暇の一部を入社時に付与し残りを半年のタイミングで付与することも一つの方法です。日数の少ないパートに有給を付与するタイミングとしては後者の可能性は低いですが、有給が発生するタイミングが大きく3つあることを押さえておくと混乱しないでしょう。

●パートで有給を使わせてもらえないのは法律で問題があるのか


パートでも有給はあるのをここまでご紹介しましたが、有給を使わせてもらえないということもあるかもしれません。労働基準法の第39条ではパートで条件を満たす場合には有給を付与することを求めていますが、基本的にパートタイムの労働者が有給休暇の日を指定することで決まるものです。ただし、事業の正常な運営に支障が出る場合には、日程を変更する権利が認められています。たとえば多数の従業員が同時に休暇を取ったときなどに調整できるというものであり、業務量が多く手が回らないことで変更を要請するのは認められてません。有給取得はパートでの勤務でも遠慮せずに申請すれば良いでしょう。

◎パートの有給の金額はどのように計算の式できる?


パートの有給の金額はどの程度のものなのかが気になるかもしれません。それなりの報酬になるのであれば、取得しないともったいないと感じることでしょう。パートの有給の金額の計算は、基本的に通常の時給から求められます。たとえば、水曜日に時給1000円のパートで5時間入っていてその日に有給休暇を取得した場合は、追加の賃金の計算式は1000×5=5000円です。シフトの固定が特にない職場では、パートの有給での過去の実績や標準報酬日額から比例した計算式で求める場合もあります。基準を事前に勤務先から聞く・規定を調べるなどしておくと確実かもしれません。

◎労働基準法での有給休暇はパートの退職時にはどう定められている?


パートで契約更新しないときに有給がどうなるのかも気になるかもしれません。一般的な従業員と同様に、パートの有給は退職時に消滅します。転職先に引き継ぎできるというわけでもありません。しかし一方で、労働基準法では有給休暇はパートの退職時が判明している場合でも付与することを求めています。パートだから有給を使わせてもらえないということは違法になるため、遠慮せずに申請すれば良いでしょう。

●有給休暇が付与されるタイミングで退職する場合


有給休暇が付与されるタイミングで退職するとなると、問題なく使えるかが気になるところです。もし、有給休暇が付与されるタイミングよりも前の日に退職する場合は、加算されることはありません。取得日よりも後に退職する場合は、その日以降であれば使えますが、退職日までが短いと消化できずに消滅することも考えられます。パートの退職時に有給を使い切りたいのであれば、残りの業務と休暇の日数を計算して余裕がある日程を退職日とするのがおすすめです。[詳細

◎まとめ


今回は、パートの有給休暇について労働基準法での条件や計算方法などをご紹介しました。パートにも有給休暇はあるのかに関しては状況により、基準を満たさない場合はパートで有給がないことも考えられます。パートの有給休暇は週18時間という情報だけでは決められず、労働日数に応じて有給の付与日数も変わるのが特徴です。取得を検討する際には前もって日数や期間を共有しておくとトラブルが少ないでしょう。最後までお読みいただきありがとうございました。

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