Excelでは0が出てきたときに表示しないようにしたい場合もあるかもしれません。エクセルで未入力あるいは0のときに表示しない設定ができると、データをより見やすくできそうですよね。エクセルでは関数IFやIFERRORと絡めて0が表示されるのを解消できるほか、関数を使わずに0を表示しないようにできるのも特徴です。今回は、Excelで0を非表示にする方法を大きく4つに分けてご紹介します。
エクセルで0の表示を消す簡単な方法としては、Excelの設定そのものを変えることが挙げられます。Excelシート一括で0を表示しないように設定できるため関数やセルの参照を気にせずに行えるのがメリットです。今回は、以下の表を例に変更する方法を見ていきましょう。
エクセルで0を空白に変換するには、まずExcel上部にある『ファイル』をクリックします。次に、切り替わって出てくる画面の左側「その他」⇒『オプション』を選択しましょう。「Excelのオプション」にある『詳細設定』を開き、スクロールして「次のシートで作業するときの表示設定(S)」を探します。変更したいシート名であるかを確かめてから『ゼロ値のセルにゼロを表示する(Z)』の☑を外し、最後に『OK』を押せば完了です。
Excelのセル内の0を空白に変換できると次のようになります。1枚のシート全体で行いたい場合にはこの方法で変更しましょう。シート全体ではなく特定のセルのみで0を空白にする場合には、このあとでご紹介する関数を使って設定するのがおすすめです。
Excelではプルダウンなどで隣のセルなどを参照することで別のセルにも連動で値を表示させたい場合もあるかもしれません。エクセルで参照セルが未入力なら0になるため、表示しないようにできれば便利ですよね。今回は以下のように、隣のセルを参照元にしている場合で状況に応じて非表示にする方法を考えてみましょう。
『=参照セル』と立式すると、参照セルが未入力だった場合には、例のように結果には0が表示されています。これを『=参照セル&””』と変更してみると、元々表示されていた0が消えました。参照セルの値に空白を表す””を組み合わせています。このような式にすることで、何か値があった場合は参照セルの値がそのまま表示され、値が未入力の場合には空白””が結果になることで0を非表示にできるのです。式に追加する分量が少ない方法ですから、プルダウンなどでセルを参照していて連動して0になるのを避けたい場合は利用されると良いでしょう。
Excelで0を表示しない方法としては関数IFを使うことも考えられます。エクセルで0になる場合に非表示にすることをIFによって立式するというものです。IF関数は条件が該当するかによって表示する結果を2通りに表せますが、ここでは0であるかどうかで条件設定を行います。具体的な流れを以下の例でみていきましょう。ここでは、隣のセルがA.B.Cに応じて表示する値を変え、それ以外の場合には0を入力するようにしています。
エクセルで関数IFを使い0を表示しないようにするには、条件の値が0だった時に空白になるようにIF関数で立式しましょう。例では元々の式が『=IF(C7=$G$8,$H$8,IF(C7=$G$9,$H$9,IF(C7=$G$10,$H$10,$H$11)))』であるのを『=IF(C7=0,””,IF(C7=$G$8,$H$8,IF(C7=$G$9,$H$9,IF(C7=$G$10,$H$10,$H$11))))』とIF関数を1つ追加しました。このように調べる値が0のときに空白つまり非表示になるようにしておくと、データがないときに自動的に0が出てくることを防げます。
ISBLANKとは、参照する値が空白セルであるかを調べる関数です。書式は『=ISBLANK(テストの対象)』であり、空白だった場合に返すのはTRUE・値が入っていた場合はFALSEです。ISBLANK関数は単独のセルを調べるもののため、範囲つまり複数のセルを指定した場合は範囲の左上のセルしか対象にしません。複数範囲を調べたい場合はAND関数などでつなぎ合わせることで利用しましょう。
このISBLANK関数はIFと組み合わせることで対象のセルが未入力だった場合にその隣のセルも連動して空白にすることができます。ISBLANKとIFを組み合わせた式の例は、『=IF(ISBLANK(C7),””, IF (C7=$G$8, $H$8, IF (C7=$G$9, $H$9, IF (C7=$G$10, $H$10, $H$11)))) 』です。基本的に、IF関数だけでも代用できてしまうため用途は少ないかもしれません。ただ、式としては目立ちますから、何も書かれていないかを調べているのだとはっきりとさせたいのであれば利用されると良いでしょう。
IFERROR関数とは、エクセルでエラー値が出たときに代わりの値に置き換えるあるいは非表示にする機能を持つ関数です。Excelでデータがないときは表示しない設定をIFなどを使ってしていない場合は、そのままエラーが出てきてデータとしては問題があり、見た目も良くないかもしれません。そこで、式の結果全体をIFERROR関数で囲むことで、エラーのない(ように見える)資料に仕上がります。
このIFERROR関数を使った時に空白にならない場合があるかもしれません。基本的な式は「=IFERROR (対象の値,エラーだったときに代わりに表示する値)」ですが、この代わりの値を省略した場合に起こる現象です。特にエクセルや関数IFERRORの式にエラーは出ないため0が表示されるだけで気づかずにいると厄介でしょう。エクセルで0を表示しないようにするには、IFERROR内の代わりに表示する値を入力するようにしましょう。
IFERROR関数の詳細はこちら⤵
今回は、エクセルで0を表示しない方法を大きく4つご紹介しました。シート全体で設定を変更するほか、関数を使う方法、セル参照にひと工夫を加える方法など様々ななのが特徴です。状況によって使いやすいものがありますので、どのような状態で0を非表示にしたいのかに応じて選ぶと良いでしょう。最後までお読みいただきありがとうございました。