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京都大学理系、農学部の特徴と歴史、京大生1回生2回生3回生4回生(年生)の過ごし方も

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大学受験ではどのようにして志望校あるいは志望学科を決めるかが悩ましいかもしれません。募集要項には様々なことが記載されていますが、実際に入ってからどのようなことをするのかを知っておくとより決めやすいですよね。今回は、京都大学農学部食品生物科学科を中心に、特徴や歴史、理系京大生になった際の4年間の過ごし方などにについてご紹介します。

◎京都大学農学部の特徴、食品生物科学科は京都大学の沿革/歴史でも新しい学科


京都大学農学部食品生物科学科は、食品の開発・生産に関わる研究者・技術者の育成を目的に2001年に設置された、京都大学農学部では最も新しい学科です。京大農学部は、1897年に創生された京都大学の前身である京都帝国大学において1923年に設置されました。当初は6学科でしたが、農学にとどまらない教育研究施設にする目的から、京都大学へと名称改称後も新学科設置や改編が進み、食品生物科学科の前身となる食品工学科が誕生したのは1967年のことです。1995年に一度名称が変わりますが、2001年の再編の際に食糧科学研究所と統合し、今の形になりました。

京都大学農学部食品生物科学科は、その名の通り食品に焦点を当てていますが、学問としての研究範囲は多岐にわたります。原料を作るのであれば農学が該当しますし、そこから食品にするには製造・醸造学が当てはまるでしょう。より良い食品を提供するためには、栄養・生理・機能・食環境なども包括的に理解する必要があります。また、本質を追求する部分では、酵素・有機化学・遺伝子などの分野も重要です。こういった食にまつわる生物科学系統の様々な範囲を学び、より良い食品あるいは食環境を生み出すための学びが行われています。

◎京大農学部入試の特徴、京大食品生物科学科の募集人数は?


ここからは、入学試験に関連する情報をご紹介しましょう。募集要項では前期30名・特色と後期で3名ほどですが、毎年数名多く合格者は出ていて、35~37名が入学します(募集要項より;私の年は33名募集でした)。京都大学は男性の割合が7割ほどと言われていますが、食品生物科学科はなぜかほぼ毎年1:1です(私の年は18:18の同数でした)。

また、入学試験は、京都大学全体で例年2月25日および2月26日に行われています。農学部6学科で評価がなされ、点数が高い方から順番に志望している学科に振り分けられていきます。なお、食品生物科学科は、予備校の調査や得点開示などから毎年1番目または2番目に合格最低点が高い学科であり、志望される場合には高い順位で記入する必要があります。

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◎京都大学農学部食品生物科学科の4年間、時間割・カリキュラムについて


京都大学では、2学期制を採用し、前期(4月~7月)と後期(10月~1月)で授業を選んで履修します。時間割は、1限;08:45~10:15・2限;10:30~12:00・3限;13:00~14:30・4限;14:45~16:15・5限;16:30~18:00が基本です。1週間に1回の授業を合計で15~16回行うため、最大で25種類の講義を取得でき、これを約4か月にわたって受講します。講義内容によっては連続のものもあれば、1日全てを使う代わりに数日で終わるものもあります。


ここからは、京都大学農学部食品生物科学科に入学した場合にどのように過ごしていくのかをご紹介しましょう。一つの学科の例ですが、特に京都大学の理系の学生の過ごし方に当てはまる部分も多いので、参考にしていただければ幸いです。また、以降では回生との言葉を使っていますが、大学○○年目と考えてもらうとわかりやすいかもしれません。

●大学1回生、一般教養科目(般教)を履修


全学部共通の科目(一般教養・ぱんきょうとも呼ばれる)を中心に履修します。これらの授業が行われるのは、京都大学吉田キャンパスの南構内がほとんどです。そのため、農学部のある北部構内に来ることは週に数回程度で、あまりその学部の学生だという感覚が湧かないかもしれません。


共通科目の履修が求められているのは、専門科目を学ぶのに先駆けて、他の分野の知見も深めておくことを目的としています。特に、数学・物理学などの理系分野のみならず、心理学・社会学などの文系分野も関連性が深いとされており、大学という研究機関の深さを知るよい機会でしょう。


農学部で最初に履修するのは農学概論という名前の授業で、農学部の研究室でどのようなことをしているのか、あるいは農学に関連して今世の中や自然界で何が起こっているかを学びます。農学部の全1回生が必須で履修する授業のため、約300人が一堂に会する珍しい機会です。後期にも同じ名前の授業がありますが、こちらは農学部の教員がリレー形式で1回ごとの講義を担当します。

●大学2回生、比較的に時間の余裕、過ごし方で充実度に変化


引き続き全学部共通の科目を履修しながらも、農学部食品生物科学科の講義も受けていきます。後の実験や研究室で必要な知識を得る機会ですから、確実にこなしていくのが大切です(ちなみに単位の取得は簡単ではなく、条件を満たしていないと後々の実験や研究室配属が実現しません)。

一方で、比較的に時間があるため、サークル活動やアルバイトなどに取り組む学生も多く存在します。大学生らしい自由なことに集中して取り組める貴重な時期です。

●大学3回生、午後の実験講義が生活の中心に


1・2回生で学んだ内容踏まえ、実験を通して習得する段階です。授業内容によってはその分野にまつわる施設や工場の見学もあり、実際に社会でどのように生かされているのかも実感できるでしょう。食品生物科学科の平日の午後はこの実験の授業に充てられ、レポートの提出も膨大な量のため、時間の確保が急に難しくなります。


出席して自分自身で動くことが重要であり、後の研究室や大学院につながる基礎的な実験ですから、授業をメインに日程を組むのが良いでしょう。こちらの実験講義は原則全て履修する必要があり、そのうちの5種類以上の単位を取得することが4回生の研究室配属・卒業に求められる条件です。

●大学4回生、研究室配属と京都大学大学院農学研究科への進学も


3回生の実験講義で学んだ内容を踏まえて、研究室に配属します。京都大学農学部食品生物科学科には9つほどの研究室があり、所属した先で定められたテーマに沿って実験し論文を作成する生活が中心です。実験とは違い配属しない選択もできますが、より深い部分で研究に触れられますので、特に事情がない場合には、配属されるのをおすすめします。なお、京都大学農学部は留年の概念がなく、4年間で卒業単位に達していれば卒業、満たない場合には5年目という扱いです。

◎まとめ


今回は、京都大学農学部食品生物科学科を中心に、特徴や歴史、理系京大生になった際の4年間の過ごし方などにについてご紹介しました。歴史としては比較的に新しいですが、食品を中心した学びの範囲は理系にもとどまらない幅広さで、仮に他の分野に進むとしても活かせる面は多いでしょう。京都大学農学部食品生物科学科の魅力と知っておきたい注意点などの詳しい話はこちらの記事に載せておりますので、参考にしていただければ幸いです。最後までお読みいただきありがとうございました。

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