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WBCプールAは大混戦、日本と対戦するチームは?一次ラウンド突破条件と順位の決め方

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WBC2023が開幕し、侍ジャパンなどの活躍を楽しみにされている方も多いことでしょう。日本代表は3月11日時点で開幕3連勝と上々の滑り出しで、準々決勝進出も視野に入れています。その準々決勝(時間は3月16日の19:00~)での対戦相手はWBCプールAのチームですが、どのチームと対戦になるのかが気になるかもしれません。今回は、混戦になっているプールAの順位決定方式や一次ラウンド突破条件をご紹介します。[プールC/プールDはこちら][プロ野球情報はこちら

◎WBCプールAの試合日程と結果をおさらい(チーム別の勝敗・失点率・自責点率)


WBC一次ラウンドのプールAは、日本時間で2023年3月8日から3月12日まで行われています。出場国は、台湾・オランダ・パナマ・キューバ・イタリアです。5チームそれぞれが各国と1試合ずつ行う総当たり戦で、全部で4試合ずつ行います。WBCプールAの試合日程とここまでの試合結果をおさらいしましょう。以下では、WBCの一次ラウンドのプールAのチーム別の勝敗・失点率・自責点率をまとめています。


3月08日 13:00~ ○オランダ 4-2 キューバ●
3月08日 20:00~ ●台湾 5-12 パナマ○
3月09日 13:00~ ○オランダ 3-1 パナマ●
3月09日 20:00~ ●キューバ 3-6 イタリア○
3月10日 13:00~ ●パナマ 4-13 キューバ○
3月10日 20:00~ ○台湾 11-7 イタリア●
3月11日 13:00~ ●イタリア 0-2 パナマ○
3月11日 20:00~ ○台湾 9-5 オランダ●
3月12日 13:00~ キューバ - 台湾
3月12日 20:00~ イタリア - オランダ

◎一次ラウンド突破条件は?WBCでの順位の決め方(順位決定方式)


準々決勝進出のチームが決まるWBCでの順位の決め方はいくつかのルールがあるのが特徴です。まず、一次ラウンドでの4試合での勝率(勝った試合の数÷試合数)が最優先となります。WBC2023では、9回が終わって同点の場合には、延長10回以降は無死2塁からスタートするタイブレーク式の延長戦が行われるため、引き分けになることはありません。つまり、勝敗は4勝0敗・3勝1敗・2勝2敗・1勝3敗・0勝4敗のいずれかになるということです。

ところが、たとえば勝率0.500(2勝2敗)のように複数のチームが同じ勝率で被ることが考えられるかもしれません。そこで、WBCの順位決定方式では以下のようなルールが設けられています。

①同率チーム同士での対戦成績
②同率チーム同士での対戦で失点率が少ないチーム
③同率チーム同士での対戦で自責点率が少ないチーム
④同率チーム同士での対戦で打率が高いチーム
⑤主催者による抽選

●WBCにおける自責点率・失点率とは?


同率チームが2つの場合は、必ず勝敗が決まるまで試合をしていますから、順位は問題なく決まるでしょう。しかし、同率チームが3つの場合は、たとえばAがBに勝ち・BがCに勝ち・CがAに勝ったとなると順位を決められません。そこで、その当該試合の中で失点や自責点がどの程度少ないかという基準が設けられています。

WBC2023における失点率とは、[失点数÷守備イニングでのアウトの総数]
WBC自責点率とは、[自責点数÷守備イニングでのアウトの総数]
です。野球では味方のエラーなどで投手が原因ではないとみなされるときの点数を除いた自責点があるため、失点率で決まらなくても、自責点であれば決まる可能性も考えられます。

◎WBCプールAの各チームの準々決勝進出の可能性


WBCプールAは残り2試合の段階で、2勝1敗が2チーム・2勝2敗が1チーム・1勝2敗が2チームとWBC史上稀に見る大混戦です。WBCプールAの最後の2試合はキューバ vs 台湾・イタリア vs オランダですが、キューバとイタリアがともに勝利した場合には、5チーム全てが2勝2敗で並ぶことも考えられます。どのチームも現段階では準々決勝進出の可能性も一次ラウンド敗退の可能性も残っていますが、2試合の結果でどのようなパターンが考えられるかを見ていきましょう。


1⃣キューバ ●ー○ 台湾・イタリア ●ー○ オランダの場合
台湾とオランダが勝率0.750(3勝1敗)で、パナマ・キューバ・イタリアは2敗以上していますから、この2チームが準々決勝に進出します。勝率は同じなので直接対決での成績(3月11日 の ○台湾 9-5 オランダ●)から、1位通過が台湾・2位通過がオランダです。これはわかりやすいでしょう。


2⃣キューバ ○ー● 台湾・イタリア ●ー○ オランダの場合
オランダが勝率0.750(3勝1敗)で1位通過です。他のチームは、台湾・パナマ・キューバが2勝2敗・イタリアが1勝3敗(5位)となります。そこで、台湾・パナマ・キューバでの比較ですが、
3月08日 20:00~ ●台湾 5-12 パナマ○
3月10日 13:00~ ●パナマ 4-13 キューバ○
3月12日 13:00~ ○キューバ - 台湾●
でキューバが2勝0敗・パナマが1勝1敗・台湾が0勝2敗のためWBCの順位決定方式の①同率チーム同士での対戦成績だけで決まってしまうのです。2位通過がキューバ、3位がパナマ・4位が台湾となります。


3⃣キューバ ●ー○ 台湾・イタリア○ー●オランダの場合
台湾が勝率0.750(3勝1敗)で1位通過です。他のチームは、オランダ・パナマ・イタリアが2勝2敗・キューバが1勝3敗(5位)となります。そこで、オランダ・パナマ・イタリアでの比較ですが、
3月09日 13:00~ ○オランダ 3-1 パナマ● 
3月11日 13:00~ ●イタリア 0-2 パナマ○
3月12日 20:00~ ○イタリア - オランダ●
と実は全てが1勝1敗のためWBCの順位決定方式の①同率チーム同士での対戦成績だけでは順位が確定しません。そこで、②同率チーム同士での対戦で失点率が少ないチームの基準の出番です。オランダ-パナマ戦では9回裏が行われていないことを考慮すると、パナマの守備イニングでのアウトの総数は(8+9)×3=51は確定しています。あとはイタリアとオランダですが、延長やコールドゲームがなければイタリアは9回(アウトの総数は(9+9)×3=54)・オランダは8回または9回の守備イニング(アウトの総数は51~54)ですから、それで失点率を見ると以下の通りです。
 オランダ:2~(負けるので1点以上は取られる)÷(51~54)
 パナマ :3÷51
 イタリア:2~÷54
計算式ではわかりづらいかもしれませんが、パナマーイタリアの比較はイタリアが1失点までならイタリア(3/51よりも2or3/54の方が低いから)・イタリアが2失点以上ならパナマとなります。イタリアとオランダの比較は、2点差以上ならイタリアで、合計失点数が同じ(1点差)でもオランダが先攻の場合はイタリア(オランダの分母が51~53)・オランダが後攻の場合は失点率が同じのため、自責点や打率での比較となり現時点ではわかりません。オランダーパナマの比較はオランダが1失点ならオランダ・3失点以上ならパナマです。オランダが2失点の場合は、後攻(守備が9回)またはサヨナラ負けであればオランダが上回り、守備が8回の場合は自責点や打率での比較となり現時点では確定しません。

まとめると、2位通過になる可能性としては、
パナマ⇒イタリアが2失点以上かつオランダが3失点以上
イタリア⇒イタリアが1失点までかつ(2点差以上またはオランダが先攻での1点差)
オランダ⇒オランダ後攻で1点差負けで自責点や打率勝負かつ(1失点または2失点で9回に1アウト以上取って負ける)
となります。


4⃣キューバ ○ー● 台湾・イタリア○ー●オランダの場合
先程ご紹介したように、5チーム全てが2勝2敗になる史上最大の混戦です。全チームでの失点率の勝負となるため、イニング数や自責点での比較となるでしょう。

試合開始前時点での失点数は、台湾が24・オランダが12・パナマが21・キューバが14・イタリアが16です。ここで、台湾とオランダが負けるので1点以上取られることは確実ですから、最終的な失点数は台湾が25~・オランダが13~・パナマが21(確定)・キューバが14~・イタリアが16~となります。また、試合開始前時点でのイニング数は、台湾が81・オランダが78・パナマが105・キューバが81・イタリアが81です。ここで、延長やコールドゲームがないと仮定すると、勝利のキューバとイタリアは9回(27アウト)・敗戦の台湾とオランダは8or9回(24~27アウト)守備機会があるため、最終的な数は台湾が105~108・オランダが102~105・パナマが105(確定)・キューバが108・イタリアが108となります。

つまり失点率は、台湾が0.2315~・オランダが0.1275~・パナマが0.200(確定)・キューバが0.1296~・イタリアが0.1481~です。台湾に加算される失点数はキューバよりも多いことから失点率が台湾>キューバから逆転することはなく、さらに既にパナマを上回っているため、台湾は負けた瞬間に3位以下になるつまり1次ラウンド敗退になることは確実だと言えます。


既に失点率が確定しているパナマは、残りの試合がロースコアの場合、オランダ・キューバ・イタリアの失点率を上回るため厳しい状況です。各国がパナマの失点率を上回る(つまりパナマの順位が上がる)のは、オランダが9失点以上(先攻なら・後攻は打率次第)・キューバが8失点以上・イタリアが6失点以上のときとなります。両ゲームが乱打戦(特にイタリアーオランダは9-6以上の点数)のときのみ一次ラウンド突破となり、現実的には厳しいかもしれません。


失点率で最も有利なのはオランダで、敗戦でも点数次第では自力での一次ラウンド突破ができます。パナマとの比較では8失点以下・キューバとの比較ではキューバと同じかそれ以下の失点数・イタリアとは点差が3以内です。キューバは、オランダとの比較ではオランダよりも少ない失点数・パナマとは7失点以下・イタリアとは失点数の差が2までと3のときは自責点ともに並ぶ可能性があるため打率次第となります。イタリアは、全ての逆を考えるとパナマとは5失点以下・オランダとは点差4以上・キューバとは失点数差が4よりも少なくまたは3のときの打率勝負ということになるでしょう。

以上から、単に勝敗だけでは順位を決めきるのは困難であり、場合によっては自責点や打率での決定の可能性も残っているという状況です。

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